田中康夫さんによる20年くらい前の本、
『それでも真っ当な料理店』を
いま読んでまして、そこに出てきたお店です。
これまで何となく視界には入っていたものの、
ちゃんと意識したのは初めて。
渋谷で働いて18年くらいになりますが、
まだまだ接していないお店があるもんですねぇ。
◆ 店 内 ◆
入店すると、
「カウンターとテーブル、
どちらになさいますか?」
と料理人の方に聞かれました。
(この方がシェフでした)
厨房の見えるカウンター席が大好物につき、
迷わずカウンターを選択。
しかもこちらは、
料理人の方々が目の前まで迫り、
厨房のすみずみまでよく見えます。
トイレのときに一瞬覗いたテーブル席は、
明るい光が差し込み、
真っ白なテーブルクロスが印象的。
テラス席もあります。
厨房3名。フロア2名。
◆ 料 理 ◆
税込1,600円の「Pranzo A」にしようと思って
たんですが、この素晴らしいカウンター席と、
漂ってくる「旨そうオーラ」、そしてPranzo Cの
「いろいろ食べられる感」にやられました。
【Pranzo C…税込3,600円】
■お好きなドリンク
■パン
■4種の前菜盛
■パスタ2種の盛り合わせ
■お魚とお肉のメインディッシュを一つのお皿で
■デザートの盛り合わせ
■コーヒー又は紅茶
■お好きなドリンク
ワインやスプマンテ、ビール、
カクテルなどから選べます。
酒飲みにはかなりいいんじゃないでしょうか。
私はノンアルコールビールをチョイス。
(断酒生活201日目)
■パン
口元に運ぶだけで
豊かな香りが広がる。
エルブ・ド・プロヴァンスと呼ばれる
4つのハーブを生地に
練り込んでいるとのこと。
《食いしん坊豆知識:エルブ・ド・プロヴァンス》
フランスのプロヴァンス地方で使われる様々なハーブをブレンドしたもの。タイム、セージ、フェンネル、ローズマリー、バジルなど。
■4種の前菜盛
・平目のマリネ
・生ハムとルッコラ
・グリーンピースのムース
穴子とムースが特によかったなぁ。
穴子は夏が旬ですしね。
一つひとつが丁寧で、
いい気分に浸れますよ。
■パスタ2種の盛り合わせ
・スパゲッティ 生ハムとスナップエンドウのトマトソース
・リゾット ツブ貝と西洋わさび
どちらも絶品。
スパゲッティはソースがとても奥深く、
余韻が長くて記憶に残る味。
リゾットはゴロゴロ入ったツブ貝と
ホツホツの米を西洋わさびが
爽やかにまとめます。
■お魚とお肉のメインディッシュを一つのお皿で
・真鯛のソテー ガルム(魚醤)のソース
・鶏モモ肉のレモン煮込み シチリア風
真鯛は生姜風味のソースとよく合い、
鶏はレモンの酸味ですがすがしく。
付け合わせの野菜も
香ばしい風味がたまりません。
■デザートの盛り合わせ
・パンナコッタ クランベリーソース
・ゴルゴンゾーラのチーズケーキ
チーズケーキがすごい。
甘さはあまりなく、
ゴルゴンゾーラの香味が立つ。
■コーヒー(or 紅茶など)
ちゃんとしたコーヒーで、ほっと一息。
◆ 接 客 ◆
目の前で調理していた山崎シェフが、
いろいろと質問に答えてくれました。
とても快活で笑顔が素敵。
チャーミングだわぁ。
田中康夫さんの本のお話しも少ししました。
◆ ま と め ◆
創業24年、
リニューアルしてからは4年、とシェフ。
その歴史がバックボーンにあるためか、
すべてにおいて安心できる味というか
「王道感」を感じましたね。
揺らぎのない道。
というわけで
「揺るぎない王道をゆく」、そんなお店です。
★4.0
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