待ちに待った水曜日。
クヨールさんの平日ランチは
水木金とのことなのでね。
好きなドラマを楽しみにするように、
1週間にメリハリがつくね。
【前菜:三重産ハタのカルパッチョ レモンヴィネグレット】
やはり旨いなぁ。しみじみ旨い。
葉野菜の鮮度が抜群にいい。
酸味のあるソース=レモンヴィネグレットの
爽やかな味わいが、鮮度をさらに引き立てる。
シンプルなものが美味しいって、尊い。
【パスタ:桜海老とオクラ、長葱のオイルソース スパゲティ】
これまたとってもシンプル。
なのに1ミリの過不足もなく美味しい。
これを食べていて、
私は不思議な感覚に包まれました。
なんだろう、
私のとても好きな何かに似ている……
そうだ。
鮨だ。
和の食材から連想したのかもしれないけど、
最小限の組み合わせが生む宇宙、鮨だ。
パスタは酢飯。具材は鮨ダネ。
おそろしくシンプルな組み合わせなのに、
そこには厳然として味のレベルの違いがある。
その不思議さと過酷さ。
私がクヨールさんに首ったけな理由が
わかってきた気がする……
一般的な欧州料理のお店だと、
魚の鮮度とかはこちらがそれほど
期待していなかったりもする。
だから驚いた。
コショウダイのたくましい肉感。
プリリリッと口の中で踊る。
パリカリの皮も皮ぎしの脂も旨すぎる。
そして、たっぷりと添えられた
野菜も一つひとつが元気ビンビン。
ミニトマト、アスパラガス、
カリフラワー、ブロッコリー、
チンゲンサイに似たような野菜や
ズッキーニに似たような野菜、
その他まだまだあった気が……
どれも火が通っていながらも瑞々しくて、
コショウダイとのコンビネーションが楽しい。
残ったソースをパンに浸して背徳の美味。
《食いしん坊豆知識:ケッカソース》
イタリア発祥の冷たいトマトソース。トマト、バジル、ニンニクなどを使う。ケッカはイタリア語で「うるさい」の意。これを食べると「美味しい、美味しい」とうるさくなるほど美味しいことから。
食後にハーブティーでまったりしながら、
お店を出て軽い足取りで歩きながら、
確信したのは、クヨールさんは
「食後に重さが残らない」こと。
私が和食が好きな理由のひとつが、
食後のもたれ感がないことなんですが、
クヨールさんはそれに通じるものがある。
ランチの帰り道が爽やかな気分。
お腹いっぱい食べても、
まだまだ食べたい気がしてくる。
この感覚は、
上質な鮨や天ぷら、懐石料理を
食べた後の感覚と酷似している。
和食以外でこの感覚を味わったこと、
ほとんど無い気がする……!
今日も、大満足。
クヨールは、鮨だった。
(違
★4.5
CUJORL (イタリアン / 渋谷駅、神泉駅、代官山駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5