シェフの出身地である北海道の食材を
ふんだんに使用する、
ルメルシマン オカモトさん。
表参道の閑静な住宅街の一角に、
2012年オープン。
この日は当日朝に電話して予約がとれました。
シェフは、今年初めて行ってとってもよかった
「シェ・イノ」出身。期待が高まります。
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◆ 店 内 ◆
モダンで綺麗な空間。
完璧な清掃が生む第一級の清潔感。
空気まで澄みきっています。
カトラリーはエルキューイ(仏)や
クリストフル(仏)、ヴェーエムエフ(独)など。
ナプキンがタキシードのように
折りたたまれていてお茶目。
トイレもひろびろ、
アメニティも充実していました。
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◆ 料 理 ◆
【デジュネ…税サ込4,840円】
■前菜:トキシラズのミキュイとサラダ(or 海の幸の温製サラダ仕立て)
■肉料理:鶉(うずら)のロースト&パルメザンチーズのリゾット(or 豚ロース肉のロースト)
■小さなデザート:チコリコーヒーのババロア
■ワゴン・デザート:全10種
■食後のお飲物:コーヒー(orエスプレッソ or 紅茶)
北海道 富良野から届いた人参を使用。
ズワイガニも乗せて。
自然な味わいなのに、
探っていきたい深みがある……
フランス料理の底力をいきなり見せつけられた感じ。
クリームは使わず牛乳を少し使用とのこと。
■前菜:トキシラズのミキュイとサラダ(or 海の幸の温製サラダ仕立て)
トキシラズは「産卵前の春から初夏に獲れた鮭」。
ミキュイは「半生」を意味します。
クリーミーなソースの他、
ポワロー(西洋ネギ)とビーツのソースも
添えられて。
しっとり半生のトキシラズは、
しっかりと塩がふられ、
いろいろなソースとの調和を楽しめます。
トキシラズの下にはマッシュポテト、
上には輪切りのポテト。
サラダもたっぷりと。
メインと言ってもいいくらいの満足感でした。
ノイリー・プラット(ベルモット=白ワインベースのお酒)、
白ワイン、バター、タイムなどからつくった
ロワイヤルソースが、すごい。
酸味、甘味、深いコク。
アイナメとその下に添えられたキャベツが
このソースをまとい、得も言われぬ味わい。
深遠なるソースの世界。
「ソースがすばらしいですねぇ」
などとサービスの方に話していたら、
「これぞフランス料理、って感じですよね(笑)」
と。
ほんとですね。
ザ・フランス料理。
■肉料理:鶉(うずら)のロースト&パルメザンチーズのリゾット(or 豚ロース肉のロースト)
フランス産の鶉を使用。
もうすぐ咀嚼し終わる……というときにまで
キュムッとした弾力感があってなんとも快感。
リゾットはチーズの個性が
しっかり主張してきて、
単なる添え物ではない逸品。
鶉と合わさることで、さらに豊潤な味わいに。
付け合わせの野菜たちも、
重さを逃してくれていい感じ。
■小さなデザート:チコリコーヒーのババロア
チコリコーヒーは「チコリの根」を
乾燥・焙煎したもの。
ババロアに使われている他、
この粉末自体も器に添えられて、
ほろ苦い味を楽しめます。
小さなシルバーの器が
キィンと冷えていて気持ちいい。
■ワゴン・デザート:全10種
これが圧巻。
アイスクリーム、チーズケーキ、ガトーショコラ、
モンブラン、フルーツタルトなどなど、全10種。
これらを「全種類オーダー」も可能。
迷わず頼みました。
甘いものが特別好きではないですが、
これだけ一度にいろいろ味わえるのは、
アミューズメント性も高くていいですね。
3種、5種、全種と、
頼む数は人それぞれですが、
全種類オーダーの方もけっこういる印象です。
■食後のお飲物:コーヒー(orエスプレッソ or 紅茶)
香り高いしっかりしたコーヒー。
いい余韻にひたれます。
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◆ 接 客 ◆
予約時の電話にシェフ自らが
出てくださいましたが、
その対応がとても気持ちのよいものでした。
そして開店前に店頭近くで待っていたところ、
開店時間前にもかかわらずサービスの方が
「どうぞ」と案内してくださいました。
この方もとても気さくで、
フランス料理なのに肩肘張らずにすごせます。
フロアはこの方だけで、
時にはシェフ自らもサーブに回ります。
そのコンビネーションがとても自然で……
すばらしい接客だと感じました。
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◆ ま と め ◆
店名の「ルメルシマン」とは「感謝」の意。
シェフやサービスの方の
お客さんや食材などへの感謝が、
単なるかけ声で終わらず本当に伝わってきます。
その温かな心配りに、
こちらも感謝の気持ちが湧いて……
これほど絶妙な店名は、
なかなか無いと思いました。
また、お客さんは私の他は
2名・2名・3名・4名ですべて女性。
あのデザートを見れば納得です。
フランス料理の真髄が味わえて、
すばらしいデザートがあって、
緊張しすぎることもなく、値段も手頃。
フランス料理にあまり慣れてないツマと
行くならどのお店がいいかな……
とたまに考えますが、今のところ
このお店がベストだと思いました。
というわけで
『フランス料理の真髄を気さくに楽しめる』、そんなお店です。
★4.5