渋谷・表参道ランチ 偏愛日記

渋谷ではたらくコピーライターの日記です。フードライターとしても活動中。

【レ・クリスタリーヌ(フランス料理)@表参道|クラシカルな新しさ。】

手のかかった料理が食べたくなり、

ひさしぶりにこちらへ。

 

表参道で四半世紀以上の歴史を誇る、

クラシックなフレンチが味わえるレストランです。

 渋谷駅近くの大人気ビストロ

「コンコンブル」の姉妹店でもあります。

 

 

店内のしつらいは、積み重ねられた

年月を感じさせる落ち着いた雰囲気。

そこかしこにある調度品もクラシカルで、

非日常的ないい気分に浸ることができます。

 

テーブルにはサービスプレート

(最初からテーブルに置いてあるお皿)や

塩胡椒もセッティング済み。

カトラリーは使い込まれたノリタケ

なんとも正統なクラシックを感じ取れます。

 

かと思えば、

Facebookで季節のメニューを積極的に発信するなど、

老舗にあぐらをかくような姿勢は一切無し。

惚れる要素がありすぎるぅ……

 

本日のお客さまはマダム率95%以上。

私以外はすべてマダムでした。

過去を振り返ってもだいたいそうです(笑)

 

 

【ランチコース 税込1,870円】

■オードブル盛り合わせ

■お魚料理 又は お肉料理:

 白身魚ナイルパーチ)のソテー

 エシャロットのクリームソース

■コーヒー

 

以前はほぼ同額でデザートまで付きましたが、

この内容でも十分すごいです。

 

 

異国のギャルソンが颯爽と持ってきた

『オードブル盛り合わせ』。

これがとっても特徴的なんです。

 

透明なガラスのお皿に盛られ、

テーブルのスイッチをギャルソンが

カチッと押すと

「照明で下からライトアップされる」

という粋な演出が。内容は以下。

 

ブロッコリーのタルタル

 青々とした風味で、

 盛り合わせの味に振り幅をつける。

 

■お肉のキッシュ

 ほんのりあたかかく、

 サクサクのパイが心地いい。

 

■鴨のパテ

 レバーのコクとレーズンの滋味を、

 コリアンダーが引き締める。

 

■キャロットラペ(にんじんのサラダ)

 変なクドさのない清冽な味わい。

 前菜間の口直しとしても優秀。

 

マスタード風味のポテトサラダ

 ポテトもたまごもゴロリと。

 マスタードに食欲が増す。

 

■オリーブのマリネ

 旨味が凝縮。

 こちらも口直しとしてもGOOD。

 

とっっっても満足度の高い一皿。

ゆっくりゆっくり、

大切に味わいたくなります。

 

 

さて、早くもメインの

白身魚ナイルパーチ)のソテー

 エシャロットのクリームソース』。

 

「これぞフレンチ!」という

見るからに濃厚なソース。

バルサミコ酢?によるソースアートも美しい。

ソースの上にはリゾットと、

皮目をパリリッと焼き上げた魚が鎮座します。

 

エシャロットのクリームソースは

玄妙な甘酸っぱさに

思わず恍惚となります……

リゾットや白身魚の持ち味を

何段階も引き上げる強さを持つ。

 

フレンチも、やっぱり面白いなぁ。 

世界の多様性の素晴らしさを

あらためて実感しますわ。

 

最後は、はしたないと思いつつも

バゲットでソースをぬぐうこと不可避。

大満足でごちそうさま。

 

 

食後はデミタスカップにコーヒー。

薫り高く、濃密。

すばらしい余韻に浸ることができます。

 

シュガーポットは銅と真鍮でてきていて、

よぉく磨き込まれていてウットリ。

 

以前バーでアルバイトをしていたので

わかりますが、

銅とか真鍮はこまめに手入れしないと

すぐ曇ってしまうんですよね。

すみずみまで、

気持ちいい配慮がなされています。

 

 

その他、

サービスもとても気持ちよく素晴らしく、

とってもいい時間がすごせました。

 

やっぱりよかった。

というか、以前よりもこうしたお店の

真価に気づけるようになってきたかもしれない。

 

クラシックだけど、

むしろ昨今の飲食シーンに一石を投じる

新しさも感じる。

 

「老舗こそ、あぐらをかかず、

 変わり続け、進化し続けるから、

 老舗として存在していられる」

 

みたいな話しがよくありますが、

そうした太い強さを感じましたなぁ。

 

いい、お店。

 

★4.5